BPM

AIDSが世界で知られるようになって10年は過ぎていたのに、まだ得体の知れない不気味な病気で、世界中で猛威を振るいまくっていた90年代。パリでも沢山の人が次々と亡くなっていっていた。
そんな中でもフランス政府や製薬会社は具体的な対策を示すことはせず、製薬会社の研究も公にされることがなかったのだが、『ACT UP PARIS』のメンバーたちが立ち上がり、過激な啓蒙活動を繰り広げていた。
この映画は、90年代のあの切羽詰まった空気感を余すところなく伝えようとして制作された映画であり、一人一人の演技に引き込まれ、まるでドキュメンタリーのように感じてしまうのは、監督自体が当時の『ACT UP PARIS』のメンバーだったからだそうだ。
余命がカウントダウンされるような人々が立ち上がり死に物狂いで、国や製薬会社に立ち向かってゆく勇敢な姿は、時代が過ぎても尚、今のLGBTである僕たちの未来に光を照らし続けている。
こんな映画が、普通に新宿や渋谷で上映されていること自体に感謝したくなる、素晴らしい作品。
⭐︎BPMhttp://bpm-movie.jp/sp/

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