エンジェルズ・イン・アメリカ 第二部 ペレストロイカ

ロンドンのナショナルシアターで行われた芝居を映画館で観ることのできる『ナショナルシアターライブ』で、『エンジェルズ・イン・アメリカ』の 『第二部 ペレストロイカ』がやっている。しかも、22日木曜日までということを知って、無理くり観に行った。
第二部だけでも4時間28分で、途中15分の休憩が2回入るという長丁場だったのだけど、まったく飽きさせられることなく、むしろ、ぐいぐいと引き込まれ、最後の方ではこのまま芝居が終わらなければいいとさえ思った素晴らしい作品だった。
前回、『エンジェルズ・イン・アメリカ 第一部 至福千年紀が近づく』を観たときは、感動はしてもあまりにもわかりやすくつくられているからか、それほど全体の演出が好きにはなれなかったのだけど、これは第二部を観て全体を観ることが出来て、全体としてはとても素晴らしい演出だったのだと、今更ながら感動することが出来た。
90年代終わりの世界の冷戦時代の終結と、アメリカに急激に広まっていった恐ろしい病であるAIDSを、ひとりの主人公と、何人もの登場人物の人生がやがて重ね合わされて生きながら、壮大な交響曲のように広がってゆく。
正真正銘のゲイ、強烈なホモフォビアを持った隠れゲイ、死にゆく恋人を持つゲイ、ゲイの息子を持つ母親、ゲイの友人、ゲイと結婚してしまったストレートの女性、巧妙に組み立てられた脚本は、何度観ても見事としかいうことが出来ない。
一部でも素晴らしかったアンドリュー・ガーフィールドの演技を観ていると、「この人は、まさに演じるために生まれてきたのだなあ・・・」と感心させられる。
またいつか、どこかでやると思うので、ちょっと長いけど、絶対に一部二部両方見に行って欲しい素晴らしい作品。
⭐︎エンジェルズ・イン・アメリカ 第二部 ペレストロイカhttps://www.ntlive.jp/angelsinamerica2

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