ありふれた花。

鮮やかに咲き続けるセラニウム

昔は、イングリッシュガーデンに憧れて、凝った花や植物ばかり集めては、栽培していた。斑入りの葉っぱの美しいホスタや、難しい名前のオールドローズ、とても珍しいハーブなんかを。
もちろん今でも、珍しい植物や難しい植物を育てることは園芸の一つの醍醐味だと思ってはいる。
でも今までとは違って、この頃は大衆的な花や食物も好きになってきたようだ。
夏にはここにも買いた『ヒャクニチソウ』の野趣あふれる色彩に惚れ惚れするし、最近だと丈夫で花期が長く病気知らずで、おまけに驚くほど彩度の高い花を咲かせるゼラニウムが好きだ。
ゼラニウムは春先の寒い時期から、春を通して次々と鮮やかな花を咲かせ続けてくれるので、僕はベランダの淵にいくつもゼラニウムを並べて、遠く道行く人にも見えるように飾っている。
朝起きた時にちょっと元気がなかったとしても、鮮やかなピンク色の花びらを見ると、不思議と元気がもらえるものだ。
それに、ゼラニウムの花を見ていると、昔よく訪れたイタリアの田舎の町を思い出す。
ありふれた花であってもいい。鮮やかに毎日を謳歌しているゼラニウムを、今はとても愛しく思うのだ。

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