エンジェルズ イン アメリカ

もはや20年くらい前だろうか、東京ではじめて行われた公演にも行った懐かしい芝居『エンジェルズ イン アメリカ』。
今回はBridgeのMにすすめられて、英国ナショナル・シアターが厳選した世界で観られるべき傑作舞台を、こだわりのカメラワークで収録し各国の映画館で上映するプロジェクト『ナショナルシアターライブ』を観に行った。
『エンジェルズ イン アメリカ』は、エイズが死の病とされていた80年代のゲイを真っ向から描いた映画。
あの時代特有のエイズの絶望的な恐ろしさや、同性愛者が罪深いために死の病が流行したようにささやかれていた不条理な世界観、そしてそんな世界の中で生きる人々が見事に脚本で描かれている。
俳優陣が本当に素晴らしい。アンドリュー・ガーフィールドが、とにかく凄まじいゲイを演じているし、久しぶりに観たネイサン・レインも、相変わらずの怪物ぶり。
とにかく長い芝居なのだけど、演出が素晴らしく、とてもわかりやすい舞台美術と装置の展開なので、4時間近い時間を全く感じさせない。
素晴らしい演出だったのだけど、僕にとっては何もかもがわかりやすすぎて、勝手に僕の中に抱いていた『エンジェルズ イン アメリカ』の複雑さや壮大さが感じられず大満足といったものではなかった。
改めて素晴らしい脚本だと思ったので、またいつか他の演出の『エンジェルズインアメリカ』を見てみたいと思ったのだ。
⭐︎エンジェルズ イン アメリカhttps://www.ntlive.jp/angelsinamerica
カテゴリーart

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