雪辱の伊達巻。

オーブンから出したところ。

昨年作ったおせち料理の中で、唯一失敗したのが伊達巻だった。
伊達巻に合う適当な大きめの卵焼き器がなかったのでオーブンウエアで焼いたのだけど、皿に着いたまま鬼すに綺麗に落とすことが出来ず、グシャッとなって落ちてきた時には家の中で悲鳴をあげてしまったのだった。
その失敗を今年こそはリベンジしてやろうと、今年はオーブンペーパーをバットの上に敷いてその上に卵液を流し込みオーブンで仕上げることにした。紙が下に敷いてあれば、落ちないわけにはいかないだろう。
本来ならば甘鯛がいいのだけど、東京で甘鯛はほとんど並ばないので、大分県産の鯛を買ってきて、卵を五個と出汁や醤油、みりん、ほんの少しの片栗粉をミキサーで撹拌。バットにペーパーを敷いて流し込み、オーブンへ入れておよそ20分。
ここまできた時に、「今年は成功だな…」と思って悦に入っていたところ後半になり、ふとオーブンを覗き込むとオーブンの中はパンのお化けが膨らんだような物体になっていたのだった。
「なんか、お餅が焼けて膨らんだみたい…」
そしてオーブンから出した途端に、今まで膨らんでいた物体はヘニャヘニャと急に萎みはじめた。
すかさず鬼すに落とし、端からなんとか綺麗に巻くことが出来た。
今はまだ、鬼すに巻いたままで、切るのは元旦になるのだけど、一度はどうなるかと思った伊達巻も、なんとかうまく出来たような気がする。
オーブンから出したばかりの写真をKに送ると、「かわいそう…」という返信があった。Kも昨年の僕の失敗を覚えていたのだ。
料理は失敗すると悔しいけど、失敗の原因をきちんと分析して、次回にリベンジ出来るととても達成感のあるものだ。
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