不思議な夜。

こんなことはじめてなのだけど、妹のような友人Gを通して連絡があった。
「『外苑前日記』を読んでいる人がいて、ただしさん(実際には僕の姓)に会いたいと言っているのでirodoriで一緒に食事をしませんか?」
この小さなブログは、正直、僕以外もう一人くらいの人しか読んでいないと思って書いている。それが、何かの検索でたまたま見つけたのかもしれない。
irodoriに行くと、その人は友人たちと一緒に3人で座っていた。僕と、僕の妹のようなGとテーブルに着くと、緩やかに食事会がはじまった。
「年賀状の当選番号を調べてるKさんのやつが好きでした」
僕が何気なく書いたある日の記録を、その人は覚えていてくれたのだった。
「名古屋の焼き鳥屋さんは美味しかったですねー」
その人は食に詳しく、僕が訪ね歩いたレストランやバーも、何軒か回っていたのには驚いてしまった。
「二丁目のぺんぺん草に彼氏と行ったら、ブス!とか酷いことを散々言われて、僕の彼は二度とあんな店には行かないと言ってます」
そんな話を聞きながら、僕は大きな声で笑ってしまったのだった。ぺんぺん草のひろしさんにとって、お客さんに「ブス!」と言うのは、ある種の親愛の表現であって、言葉以上に悪気はないことを説明して、後で二人で仇を取りに行きましょうということに。
「irodoriも何度も来ていたんです。この辺りもよく歩いていたから、どこかで会っていたかもしれません…」
それからふたりでぺんぺん草に行き、ひろしさんに悪態をつき、Bridgeに顔を出してとても楽しいひとときだったのだけど、インターネットのおかげで、今まで知るはずもなかった人と繋がり、こんな不思議な出会いまであることに今更ながら驚かされたのだった。

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