キャロル

ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラが揃ってアカデミー賞にノミネートされている映画、キャロルを観た。
さすが、ゲイの映画監督。なんという、せつない映画だろう。
時代は50年代、女性の地位が今よりもはるかに低く、まして、女性同士の恋愛など変態のように思われていた時代に、チェコ系移民の血を引く若きテレーズと裕福なマダムであるブロンドのキャロルは出会ってしまう。
お互いが激しく惹かれ合いながらも、胸に秘めた熱い感情を表現できぬままでいるふたりを、僕たちは固唾を飲みながら見守り続けた。
どのシーンを切り取っても美しい映画だ。美術も衣装もメイクもどれも素晴らしく完成されている。見ているうちにせつなくて苦しくなって、結末は一体どこに向かうのかとハラハラしてしまった。
この映画は、人間の情熱や欲望、誰かに恋い焦がれる気持ちを我々に見せてくれる。そしてそれは、異性愛であろうが同性愛であろうが、隠したり抑えたりすることなど出来ない、人間が生まれながらに持っている自然な感情なのだと気づかせてくれる。
⭐️キャロルhttp://carol-movie.com/sp/

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