愛しき人生のつくりかた

ルシネマで観たフランス映画『愛しき人生のつくりかた』は、決して大作ではないし、ハリウッド映画とはまったく違うほのぼのとしたかわいい作品だった。
85歳くらいのおばあさんと、その息子夫婦、そして孫という三世代の話なのだけど、しっかりとしたおばあさん、定年を迎えたパッとしない息子、やさしそうなその奥さん、そして、思春期真っ只中の孫、誰をとっても特別な人はいなくて、どこにでもいるような人間らしさに溢れている。
長年連れ添った旦那さんを亡くし、自分の老いも進んでゆくある日、おばあさんは突然姿を消してしまう、おばあさんを探す旅は、自分の人生を探す旅でもあった…。
キャストは、息子役に、ミシェル・ブラン。その昔、パトリス・ルコントの『仕立屋の恋』という素晴らしい映画があったのだけど、その仕立屋のおじさんで、相変わらず絶妙な演技力を誇っていた。おばあさん役には、アラン・レネの映画『風にそよぐ草』にも出ていたアニー・コルディ。
映画自体が、フランソワ・トリュフォーへのオマージュになっていて、モンマルトルの墓地や、ノルマンディーの海岸が美しい。久しぶりに無性にフランスに行きたくなってしまった。
★愛しき人生のつくりかたhttp://itoshikijinsei.com/info/?page_id=10

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