Kのカミングアウト。その2

思いきって、家族全員が揃う家族会で、いきなりカミングアウトをするというKの計画を、取り敢えず阻止して、まずはお姉さんやお兄さんから攻略するのはどうだろう?と提案したのが先週。
そしてその週末の土曜日、Kは、あらかじめ話があると言っておいて、離れて暮らすお姉さんとお兄さんの家を訪れた。
数時間Kから連絡が途絶えて、どうなったかなあ…と引っ越しの準備をしながら、僕も気を揉んでいた。
そこへ、ひょっこりKから連絡が入った。
K「お姉ちゃんとお兄ちゃん、大丈夫だったよ!」
僕「よかった!!」
K「驚いていたけど、他人に迷惑かずに、生きてれば大丈夫と言われた」
僕「やさしいね」
そしてその翌日、Kはあらかじめ話があると言っておきながら、お父さんとお母さんのいる実家を訪れた。
K「やっぱり、ショックみたい。
仕事を辞めることも心配している…。
ただしくん、会いたいと言ったら、お母さんたちに会ってくれる?」
僕「もちろん会うよ…なんだか緊張するけどね…」
そして数日後、お兄さんから連絡がありKが呼ばれた。
K「僕のいないところで家族で会議をしたみたい。
お父さんもお母さんも、泣いてたって…。
ゲイと言うことよりも、仕事を辞めることが心配みたい」
K「路頭に迷わせることだけはしないでくれと、その人に伝えてくれって…」
僕「路頭に迷うって…そんな悲しいこと言うなんて、お母さんかわいそう…」
お父さんとお母さんのリアクションは、僕の想像の範疇だった。大分の宮崎よりの田舎町で暮らすお父さんとお母さんにとって、ゲイがなんであるのかもわからないに違いない。
これから時間をかけて、ゆっくりとご両親を説得していくほかに、道はないのだろう。
それにしても、僕と会うまでは、完全にクローゼットだったKの勇気を、今更ながら、誇らしく感じたのでありました。
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