いつか、もう一度訪れたい宿。

アメックスの季刊誌を読んでいたら、懐かしい名前を見つけて、そこにある写真とともに、美しい景色と温かいおもてなしを思い出した。
そのホテルは、イタリアのアマルフィ海岸にあるポジターノという町にある、『le Sirenusehttp://sirenuse.it/en』。
ポジターノの美しい断崖の家々を臨む立地と、イタリアでも有名なオーナー夫妻が手がけたホテルは、ヨーロッパ最高のレストランの栄誉を授かっていた。
当時ふたりでともに生きていたMと、イタリアを中心に各地を巡り訪れたアマルフィ海岸は、どこか西伊豆の海岸か、和歌山の海岸を思い出すリアス式のような入り組んだ海岸で、車で走ると美しい絶景とともにスリルを味わったものだ。
アマルフィ海岸はレモンが有名で、食後にリモンチェッロを飲んだり、夕暮れの町をふたりでのんびりとウインドーショッピングをしながら散歩したのを思い出す。
山の上のレストランに行った時に、海の幸のリゾットを食べたMが、あまりの美味しさにちょっと涙を浮かべたように喜んだのも、ついこないだのように感じられる。
出来ればもう一度、『le Sirenuse』に、Mとふたりで行くことができたなら・・・と思う。
あのころ、世界は完璧に美しく、
ふたりは、永遠のように愛し合っていた。

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