ポートランドの魅力。その1

N Mississippi Ave

The Meadow

アルバータ通りのゴミ箱

ポートランドに行くことがあったら、ダウンタウンのSW(SOUTH WEST)にある有名なACE HOTEL 近辺に泊まるのがいいと思う。
僕は、ACE HOTELの隣にある、マーク&スペンサーホテルに泊まったのだけど、安いし、広いし、スタッフはとても親切だし、キッチンは付いているし、コインランドリーはあるし、日本人スタッフもいるのでとてもオススメだ。
都市の機能は、ほとんどダウンタウンにあるのだけど、若いアーティストたちは安い家賃を求めて川を渡ったNE(NORTH EAST)にあるミシシッピ通り(N MISSISSIPPI Ave)やアルバータ通り(NE ALBERTA St)に住むようになった。(日本でも有名なKINFOLK というポートランド発のお洒落雑誌の編集部も、その川向こうにあるミシシッピ通りにある)
TRI METというバスに乗って行くと20分くらいで行けるのだけど(TRI METを検索して、今いる場所と行きたい場所のアドレスを入れると、すぐに乗るべきバスのナンバーや行き方が出てくる)、どちらも低層の民家が軒を連ねるのどかな田舎町のようだ。
東京で強いて例えると昔の代官山のように、ミシシッピ通り、そして、アルバータ通りには、個性的でお洒落なショップやレストランが点在している。
ミシシッピ通りの南にある『Beam & Anchorhttp://beamandanchor.com』は、ポートランドで作られた製品を集めたショップが一階にあり、上は職人の工房になっている。とてもセレクトのいい雑貨屋さんだから、お土産探しにいいだろう。
塩とチョコレートの店『THE MEADOWhttp://themeadow.com』は、狭い店内に100種類以上のチョコレートがあり、様々な塩がある。こんな不思議な店を僕は世界中のどこでも見たことがない!
『Pistils Nurseryhttp://pistilsnursery.com』は、町に溶け込んだお洒落な園芸屋さん。
『Paxton Gatehttps://paxtongate.com』は、驚くことに、動物たちの剥製を店中に飾ってる剥製屋さん。まさに、WEIRDだ。
ミシシッピ通りを少し北に上がって歩くと、有名なレコード屋さん『MISSISSIPPI RECORDS』があって、昔懐かしいLP盤が所狭しと並べられている(未だにレコードを集めて聴いている人がいるなんて驚きだ)し、その隣の『Sweedeedeehttp://www.sweedeedee.com』は、ポートランド1のモーニングで有名なお店だ(このお店に朝ごはんを食べるだけに来る人が沢山いる)。
アルバータ通りには、レストランの記事に書いた『BOLLYWOOD THEATERhttp://www.bollywoodtheaterpdx.com』というインド料理屋さんや、個性的なアートギャラリー、書店なんかがある。そしてなぜだか、様々な建物の壁面に色々な絵が描いてあって、ヘタウマな感じがこのポートランドの素朴な感じに合っているのだ。
通りを歩きながら、小さなお店を覗いていると、ポートランドの魅力が見えてくる。
それは、ポートランドは、ニューヨークなんかになろうとは思っていないことだ。
そんなことよりも、自分たちの手づくりのもの、その土地のものを生かしたものづくり、そして、他にはないユニークなものを売る店など、独自の文化を作っているのだ。
塩とチョコレートを集めて、一体誰が商売をはじめると言うだろうか…?
この完全にデジタルの時代に、誰がレコードを売って生きていこうと思うのだろうか?
剥製が好きだからって、世の中に剥製を買う人がそんなにいるのだろうか?
すべては彼らの、『好き』という思いからはじまっているのだろうけど、それらは時として周りから見たら『Weird』なことだったりする。でも、こうして田舎町の変わった店を見ていると、それこそ魅力的に思えてくる。
この世界では、メジャーであることよりも、変わっていたり、ユニークであることは、実は何よりも魅力的なことだということを、ポートランドは教えてくれている。

RESTAURANTS IN PORTLAND 3

NED LUDD

Por que no plate

Por que no?

★★★★★NED LUDDhttp://www.nedluddpdx.com
8軒行ったレストランの中で、この店が一番ポートランドらしい店だった。カジュアルで、アットホームで、その土地の食材に拘っていて、おまけにタトゥー入り…。
掘っ立て小屋のような手づくり感満載の小屋を改造しているような店内には、でっかい暖炉のようなオーブンがあって、生野菜以外のほとんどすべての料理は、この薪を使ったオーブンで作られる。
中で料理を作っている店員さんは、一人残らずタトゥー入りで、揃って働いている姿は異様だ。
メインは、マスの燻製か鮭か豚肉のローストだったけど、豚肉は表面の皮をパリッと焼いたものと、中のピンク色の身を別々に調理してあり、とても美味しかった。
素材がよければ、本当は薪を使って火で焼くことだけで十分美味しいのだと、料理の原点を教えてくれるような店。ローカルな野菜も、そのままで味が濃く美味しい。
★★★por que no?http://www.porquenotacos.com
North Missisippi 通りにある有名なメキシカン。11時オープンから人がいるので早めに行った方がいい。レジで頼んで番号札を席に持っていくタイプ。お店の雰囲気は、まるで屋台のようで面白い。
ワカモレも、豆も、挽肉も、どれも本当に美味しくて、西海岸の気候にとても合っていた。そして、安い。こんな店が近くにあったら通うのになあ…。

ストリップバーの町、ポートランド。

ポートランドは、アメリカの中でも、人口比で最もストリップバーが多い町だという。そして、アメリカの中で唯一、下もスッポンポンになることが許されているのがオレゴン州らしい…。
ストリップと言うと、なんだか淫靡なイメージがするし、世の中的には悪いことのような気もするけど、このポートランドのストリップ・バーは、なんというか、健康的で清々しいようなものなのだ。大きめのバーの中に、ストリッパーがイベントのように出てくるといった感じで、お店の華といった感じ。
少し奥まったところに、小さな小部屋や椅子があってカーテンで仕切られている場所があって、気に入った子がいたら20ドルで5分間くらい一緒になっていちゃいちゃすることが出来る。
一人でのんびりと眺めていると、ストリッパーが入れ替わり立ち替わり僕の横に来て、どこから来たのか?とか聞いてくるし、中には片言の日本語で話しかけて来たり、とにかくみんな気さくなのだ。
ポートランドは、お店のお客さんもとてもフレンドリーで、隣の人が気軽に話しかけて来たりもする。「この場所は一番眺めがいいわよ!」とか、「あの子は、ゴージャスじゃない?」とか。
売春婦は、世界で最も古い職業と言われているくらいなのだから、ストリップを禁止するよりも、むしろポートランドのように解禁にしている町の方が、隠れた犯罪などにつながりにくいのかもしれないとさえ思う。
男の裸を見ながら、「セクシーだなぁ…」とか、「この中の子だったら、どの子と出来るかな?」なんて飲みながら考えて、自分は根っからのゲイなんだなあと改めて肯定的に思えるのでした。
★★★★★STAGhttp://stagpdx.com
出来て2ヶ月しか経っていないけど、一番居心地が良かった店。店員さんもやさしいし、バーとしても広く感じが良いスペース。
★★★CC Slaughtershttp://ccslaughterspdx.com
女性客も多く、バー的要素が強い。店はとても広い。
★★SILVERADOhttp://www.silveradopdx.com
唯一男性ストリッパーのみと情報で行ったけど、ゲイメインの客層だけど、老舗なのか店全体に少し暗い印象がある。ストリッパーは、STAGに動いた人がいるようだ。

Restaurants in Portland ♯2

Nostrana :タリアータ

Luc Lac: 鶏肉のフォー

Bollywood Theter: チキンカレー

★★★Nostranahttp://m.nostrana.com/site/nostranacom#2798
この町の中でも最上のイタリアンと聞いて出かけた店。半分くらいの体育館のような天井高の店内に、満席でお客さんがいる。家族で車で食べに来て、残ったピザを包んで嬉しそうに持って帰っている光景を何組か目にした。
パスタは少し塩気が強かったが、タリアータはイタリアのように柔らかく、肉本来の美味しさが引き出されていた。
★★★Luc Lachttp://luclackitchen.com
ダウンタウンにあるベトナム料理店。驚くことは、店員さんがほとんど白人ということ。ベトナム人のやっているベトナム料理店ではなく、ポートランド人のベトナム料理店なのだ。店の真ん中にカウンターがあり、バーのようになっている。
この手の店は、入ったら会計で食べたいものを頼みお金を払い、番号札をもらって席に着くと、料理が運ばれてくる。フォーは、春雨のように細い麺だったけど、量がとても多い。
★★★Bollywood Theaterhttp://www.bollywoodtheaterpdx.com
Albertaという住宅街の中の道にあるインド料理店。ここも、スタッフがすべて白人だ。フレンチとイタリアンを学んだというシェフの作るインド料理は、確かにインド料理だけれどもどこか薄く、西洋人にとって食べやすくアレンジされている。
雑貨屋さんのような内装や、イケてる音楽の流れる店内にいると、ここは一体どこなんだろう?と思える不思議な場所。

Restaurants in Portland ♯1

COD:牡蠣にはストロベリーのソース

Little Bird:鴨コンフィ チェリーソース

Higgins:ショートリブ

ポートランドのレストランに入って感心することは、アメリカ以外の外国の料理であっても、そのままではなくて、きちんとポートランド流にアレンジされていること。
他の場所から流れて来たシェフがほとんどであっても、なるべくこの土地の野菜、海の幸、肉を使おうとしているところ。
東京やニューヨークのどこにでもあるいわゆる美味しい店ではなくて、ポートランドならではの個性があるのだ。
★★★★★DOChttp://www.docpdx.com
イタリアンというか、西海岸料理というべきか。先日の記事にも書いたように、ドアを開けるといきなり調理場と洗い場があってその先に客席側ある店。6品のコースにそれぞれのワインを合わせてくれて、ゆっくりと美味しい食事を堪能した。
店員がワインを飲みながら話していたり、皿洗いしている様は、まるで友達のホームパーティに招かれているような気楽さだ。
果物を積極的に取り入れた料理があったり、新しい料理への挑戦も忘れない。ワインの品揃えも素晴らしい。
★★★★Little Birdhttp://mobile.dudamobile.com/site/littlebirdbistro?url=http%3A%2F%2Flittlebirdbistro.com%2F&utm_referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.co.jp%2F#2999
鴨コンフィを頼んだら、アメリカンチェリーのソースでとても美味しかった。ベーシックなフレンチでありながら、どこかポートランドの風が感じられる料理。ワインの品揃えも素晴らしい。また再訪したいと思えるフレンチ。
ランチをしていたら、いきなり映画監督のガス・ヴァンサントが仕事仲間と入って来て窓際の席に座った。(ガス・ヴァンサントはポートランドの住民であり、ゲイ)
★★★Higginshttp://mobile.dudamobile.com/site/higginsportlandcom?url=http%3A%2F%2Fhigginsportland.com%2F&utm_referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.co.jp%2F#2757
ポートランドの食を語る時に、一番最初に上がるシェフでありお店。27年以上この地でレストランを経営しながら、ポートランドの料理を世界に知らしめた名店。日本のテレビにも出たことがあるそうだ。その土地の食材にこだわった料理は、身体にやさしく、野菜そのものの味が強く感じられる。お肉も美味しいのだけど、いかんせん量がアメリカだった…。