アリスのままで

大好きなジュリアン・ムーアが、アカデミー主演女優賞を受賞した。
遺伝性若年性アルツハイマーを扱ったとても素晴らしい作品だった。
すべてはアリスの視点で描かれているので、映画自体に自然と入って行くことが出来る。単語や、人の名前、ついさっきの記憶でさえ忘却してゆく恐ろしい病気に対して、逃げることなく真っ向から挑んだ強い作品。
聡明で教養があり、優秀な大学の教授であったアリスにとって、最もつらいであろうこの病気と向き合ってゆく時に、最後まで自分自身に誇りを持ちながら生きる姿が美しい。アリスを支え続けるのは、夫や娘たちだ。
アリスは、50歳。僕は46歳。アルツハイマーや認知症になる可能性は、僕にだってあるのだと考えさせられた。
自分の記憶が少しずつ失われていく時に、僕にはそばにいてくれる人がいるだろうか。
アリスのように、強く美しい生き方ができるだろうか。
ジュリアン・ムーアのスピーチのシーンも素晴らしいが、ラストシーンでは、涙が溢れて止まらなかった。
★アリスのままでhttp://alice-movie.com

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