ポートランドへ。

朝7時の便で、ポートランドへ。
町を歩くと、懐かしい匂いがした。
それは、大学一年生の時に、ロスのパサデナにある『Art Center College of Design』という大学に、夏の間行っていた時に嗅いだ匂い。西海岸特有の夏の渇いた風の匂い。
町は、今まで知っているアメリカの町のどことも似ていない…緑が溢れて、どこかヨーロッパの町にいるような不思議な感じ。
人々は気張っていなくて、どこか緩く抜けているような感じ。刺青をしている人と、やたらと髭を生やしている人が多い。それと、ヒッピーというか、乞食なような人もちらほら見かける。
アメリカの、経済優先なあり方や、インターネットの進化やSNSにより急速に変わってゆく人間関係や環境に対して、どこか距離を置くローカル力を最大の魅力とするこの町は、アメリカで最も進んだ町だと言われたり、アメリカ人が最も住みたい町にあげるような町だ。
この町を代表する『Powel’s books』は、世界最大規模の新しい本と古本を扱う店で、この時代においても、本の魅力に惹きつけられている人々が店中に溢れている。
また、有名レストランは、出来る限りポートランドの周りのオレゴン州や西海岸の産物を使って、ここにしかない料理やワインを提供しようとしている。
繰り返され拡大されてゆく消費社会、インターネットの普及やSNSの発達では得られないものが、この町の暮らしの中に息づいているようだ。
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