小松弥助(金沢)

三枚目のイカ

雪紅葉

世界一美味しい食べ物のネギトロ

僕が金沢に来る理由のもう一つは、この『小松弥助』があるから。
大将が寿司を握るのを眺めている時、
寿司を食べている時、
そして寿司を食べ終わった時…
身体全体が幸福感に包まれているのを感じる。
“幸福になれるお寿司屋さん”『小松弥助』と名づけたいくらいだ。
弥助の大将は、数寄屋橋『次郎』の大将、小倉の『もり田』の大将、みんな仲が良いみたいで、それぞれの寿司屋に食べに行くと言う。
83歳になる大将は、1月はお店を閉めて、大学病院で身体の検査をして、その年も仕事が出来るかチェックしてもらうとのこと。「ご予約してくださるお客様に、迷惑はかけられないからね…」
今までは、11時、13時、14時半から3回転やっていたのも、この頃は2回転に減らした。お客さんは次々と予約が入るけど、大将の身体も心配だからだ。
ここのお寿司の何が素晴らしいかというと、それぞれの寿司が、イキイキとしていることだろう。
イカは3枚に下ろされてから、細く千切りにしてあり独特の食感を感じさせて甘みを口の中で広げる。「三枚目だからいいでしょ?」とみんなを笑わせていた。
この時期ならではの『雪紅葉』と名づけられた香箱がにを使った寿司は、内子と外子と蟹肉が混ざるように凝縮されている。
最後の締めにもらう『ネギトロ』は、世界で一番美味しい食べ物の一つだと思う。
今は元気に見える大将でも、永遠に生き続けることはできないだろう。
もしお時間があったら、金沢の『小松弥助』にお寿司を食べに行くことをおすすめする。
“幸福になれるお寿司屋さん”の意味が、きっとわかると思う。
★小松弥助http://tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17000055/

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