愛しい洋服。

先日思い立って、ジャケットやスーツを一気に整理して、洋服の買い取り業者に出してみた。
ネットで申し込むと、翌日には段ボール箱が送られてきて、その中に洋服を詰めて、書類にそれぞれの個数や色を記入して送ると、数日後にメールが届いた。
査定金額は、だいたい1着が3500円〜5500円の値段が付けられていた。
僕が送ったジャケットは、すべてErmenegildo Zegna のものなのだけど、これを敢えて買った当時の金額と比べると、1/20から1/40くらいだろうか…(中には、およそ20年前のものまであるだろうから、そんな金額でよく買ってくれるものだ…)
若い頃は洋服に驚くほどお金を使って来たなあと改めて考えた。いつもイタリアで買っていた…今考えると落ち込む値段だ。_| ̄|○
それでも、その洋服に袖を通す時は、ある種の胸の高鳴りがあったのだろう。恋に落ちた時のような高揚感のようなものだったのかもしれない。
若い頃に沢山の洋服を着て、失敗を沢山して、今ようやく本当に好きな洋服を、ほんの少しでいいと思えるようになったようだ。
そして、新品ではなく長く愛用したものにしか感じられない愛着もわかるようになったのだろう。
洋服は、ずっと僕のそばにあって、いつも僕を表していたのだ。

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