僕の会社の社員たち。

会社の同じ局の同期と飲みに行った。
僕の会社の社員の中には、様々な会社の社長や政治家などのご子息がゴロゴロいる。そこで、1年目の研修の時に初任給のすべてをつぎ込んでルイ・ヴィトンのハードケースを買って持ち歩いていたKoのことを誰かが尋ねる。(Koにとってはお金は使いきれないほどあるのだろうし、僕の会社で働くことは、生活の手段ではないのだ)
「Ko、今頃どうしてるんだろう?」すると、「おばあさまが集めた美術品が凄い沢山あるらしくて、こないだ3月で会社を辞めて、今は芦屋で美術館を作ろうとしているみたい」
「あいつ、芦屋大学だから、半端ない大金持ちなんだよ。そもそも芦屋大学とは、他の大学になかなか入れないご子息のために、(それなら大学を作りましょう。と)芦屋に住む大金持ちたちが作った大学なんだから。停まってる車も、ポルシェとかベンツとかそんな車ばっかりなんだよ」
彼らのように大金持ちや、政治家や、著名人だったりする親の子どもと一緒に仕事をすることはよくあることなのだけど、時々僕たちとは違った感覚に驚かされることもある。
この日聞いた話では、後輩にF社の娘さんがいて、クリエーティブ局に配属されてプレゼン前に一緒に徹夜作業をしていたらしい。真夜中も過ぎた頃、ふいにその子がいなくなってしまいどうしたのかと思ったら、他の会議室に行っていたようで、なんと、ネグリジェに着替えて再び会議室に戻って来たという。
「会社で徹夜って、なんだか味気ないから着替えてきました」
僕の同期はそれを見て大笑いしたそうだけど、その場にいた先輩は火山が噴火したように怒って、そもそも会社とは何かという話を延々としたという。
僕はそんな彼女のような子がいるこの会社の、ちょっと読めないくらい多様で不思議な人材を、とても面白いと思っている。(会社の将来のことは、ちょっと心配にもなるけれども)

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