門司港へ。

アインシュタイン(中央の奥)も訪れた三井倶楽部

焼きカレー

シーフードカレーピザ

『門司港レトロ』という名前のつく一角があるように、大正時代の建物が点在する九州の玄関口の町『門司港』は、関門海峡を臨むどこか懐かしい味わいのある町だった。
父が、北九州で生まれ山口県出身だったため、この辺りの料理は身体のDNAに刻まれているように感じる。
小さな頃からフグを食べて育ったので、こちらに来るとフグを食べたくなる。『萬年亀』というフグ屋さんは予約したのに休日でお休みだったため、わざわざ店主から連絡があり『三井倶楽部』へ。
6300円のコースは、コスパに優れている。本物の高級フグは、下関か大分が美味しいけど、軽く食べるならこの程度でいいのではないだろうか?
その後、Kが心待ちにしていたB級グルメ、門司港名物『焼きカレー』を食べに『キッチンポレポレ』へ。笑ってしまうくらい門司港の町中、『焼きカレー屋さん』でいっぱいなのです…。笑
ピラフにカレーとチーズを乗せてオーブンで焼いて仕上げるような不思議な料理は、どこかドリアを思わせる。
ついでにシーフードカレーピザも初体験。様々な国の料理を取り入れて、更に工夫を加えて全く別の料理にする。日本の食に対する柔軟性に驚かされる。
2食分食べてお腹いっぱいなのか、Kも大満足でした。
これから、小倉へ。
★三井倶楽部http://www.mitsui-club.com/mitui/mitui1.html
★キッチンポレポレhttp://s.tabelog.com/fukuoka/A4005/A400501/40030979/

ボストンバッグ。

遠距離恋愛をするようになって間も無く1年半になろうとしている。早いですね…
その間、三週間から四週間に一回は、僕が九州に行くか、Kが東京に来るか、途中の京都で会うかを続けて来た。
旅行鞄はいろいろ持っているけど、二泊三日や三泊四日くらいの旅行では、このボストンバッグにすることが多い。
昔は、グローブ・トロッターで行くことが多かったけど、車輪の着いた鞄は持ち歩きは楽だけど、その旅行鞄らしい形状が時々重荷になることがある。
その点、ボストンバッグは気楽だ。朝起きて、適当に洋服をつめてすぐに出られる気軽さがある。口もしっかり開くので荷物もつめやすく、取り出しやすい。ずっと機内に持ち込める適当な大きさの鞄を探していたのだけど、なかなか理想的な大きさのものが見つからずにいた。
肩からかけられて、機内の上の棚に入りやすいサイズで、化繊などの人工素材ではなく自然の素材(これが重要)、シンプルなデザインのもの。
ある日、鞄を探しているわけでなく、伊勢丹の中を何気なく歩いていて見つけたこの鞄は、イタリア製で、革の縫製なども美しく、茶色の色味も服に合わせやすく気に入っている。そして何よりも、ブランドのロゴなど無いところが素晴らしい。
本来は、受注生産なのだけど、僕が鼻息荒く展示したばかりの鞄を欲しがったら、しぶしぶ売ってくれた。
伊勢丹の店員さんも、さぞ怖かったに違いない…。
★【Boston bag】《ボストン大学の学生が用いたところから》旅行用の手提げかばん。革または布製で中ほどが膨らみ、底は長方形。

LIFE!

ベン・ステイラーが主演と監督を務めた映画『LIFE!』は、昨年予告編を観て期待していた映画だった。
僕自身の感想としては、残念ながら映画として評価の出来る作品ではなかったのだけど、僕はこのブログに、自分が観た映画の中でも、好きだったものをあげるようにしている。(観た映画の中のおよそ半分くらいの好きになれなかった映画のことは書いていない)
16歳の時に父親を亡くし、その後、母親と妹のために自分の人生を捧げて来たウォルターは、LIFE誌に勤め、ネガフィルムの管理を実直にこなす男。変わり映えのしない毎日の中で、人生を変える勇気がなく、時々空想に明け暮れている。地味で愛すべきダメ男が、今までとは違う新しい一歩を踏み出そうとする映画。
先の読めない展開が最後まで期待をつないでくれた。ウォルターの空想癖の映像やCGがとっぴだったりしてついて行けないところもあるのだけど、シャーリー・マクレーン、ショーン・ペン、クリステン・ウイグなど豪華な俳優陣が素晴らしいのと、全体としてジョークがきいている脚本なので、げらげら笑いながら観ることができる。
映画全編を通して感じられることは、ベン・ステイラーが本来持っているであろうポジティブな生き方だ。平凡でさえない男のウォルターが、モヒカン頭だった子どもの頃のように、もう一度、思いきって人生を踏み出そうとする姿は、観終わった後に爽やかな気持ちにさせてくれる。
★LIFE!http://www.foxmovies.jp/life/

僕の美容師さん。

友達にはよく、「おすぎとピーコを合わせて何も割らないような人なの」と言っていた。
髪を切ってくれる時に、お腹がよく僕に当たっていた。
イタリアングレイハウンドを自分の娘のように可愛がっていた。
宝くじを買っては、いつも大金が当たるのを夢見ていた。
毛糸の帽子を編んでくれた。
お店を引っ越す時には、着物に仕立てたらいいと反物をくれた。
赤坂で桜が咲く頃、蕗のとうを摘んできゃらぶきを作るのが好きだった。
そのきゃらぶきはしょっぱくて、もらってもいつも残してしまっていた。ごめんなさい。
恋人とうまくいかない時は、いつもおせっかいをやいてくれた。
僕の別れた恋人が入院した時に、こっそりと僕に教えてくれた。
いつも黙って座るだけで、僕に似合った髪型にしてくれた。
僕の大好きな美容師さん。
あなたのおかげで、何度も髪型を褒められました。
たくさんのおせっかいと、やさしさをありがとう。

セクシャリティ。

TOKYO RAINBOW WEEKのWEB用トップ画面の第2回目の撮影だった。
協賛していただいているgoogleやインターバンクの人々がグループで集まり、また、ドラアグのお姐樣方、そして、長いことLGBTそれぞれの業界を引っ張ってこられた大御所も集結した。
中には、この撮影をとても楽しみにしていたMTFの人。この撮影のためだけに、大阪から新幹線で日帰りでやってきたFTMもいたり、胸が熱くなる思いだった。
セクシャリティと一概に言っても、実ははっきりとゲイ、レズビアン、バイ、トランス、エックス、インター、などと簡単に分けることが出来ないものだと常々思っている。
たとえばビアンとFTMの違い。単純に男として認識している人もいれば、その間で揺れ動いているビアンの人たちがいるからだ。実際には、手術して胸を取ってホルモン投与を受けた後に、やはり違うかもとまた女性になることを選ぶ人も多く存在する。
今回の撮影で気づかされたことは、多様なセクシャリティの人たちが集まると、実はもう、彼とか彼女なんて呼び方は誰がどっちかなんてわからなくなってしまうし、実はどうでもいいことのように思えて来てしまうということ。
そこに存在するコミュニケーションは、人間対人間であって、セクシャリティがどうのこうのは二の次になるということだ。
『いかなるセクシャリティであろうと、そこに善悪や優劣などなく、すべての人間は等しい存在である』
そんなシンプルなことを、改めて思い起こさせられた撮影だった。
ALL LOVE IS EQUAL

ALL IS LOST

たった一人で、スマトラ海峡沖で遭難した男のサバイバル映画。全く期待しないで観に行ったら、とてもよく出来た映画だった。タイトルの通り、すべてを失った時に、人間はいったいどうするのだろうか…
観ているうちにいつの間にか遭難した男と一体となって広い海原を漂うことになる。
そして、もうダメかもしれないと思う。何度も。何度も…。
この映画は、安易にメッセージを押しつけて来ない。
何か伝えたいことがあるとしたら、観た人にしかわからない何かだ。そしてそれは、観た人によって答えは違うのかもしれない。
僕は、震災に遭った人々のことを想像した。そして、自分のこれから先の人生のことを考えた。
76歳というロバート・レッドフォードは、意を決してこの役に臨んだことだろう。ほとんど全くセリフはないし、登場人物もロバート・レッドフォード以外誰もいない。
若い頃のロバート・レッドフォードは、ブラピに似ている。若い頃は絶世の美男子ともてはやされた俳優だ。
俳優でも活躍したけれども、監督としても優れた作品を遺しながら、今は76歳のシワシワに年老いた顔をさらし今作でも奮闘している。
入れるか入れないかで評価が分かれる映画だと思うけど、僕はすっかり入り込んで、誰もいない大海原をひとりで彷徨った。
★ALL IS LOST http://allislost.jp/intro.html

春が来た。2

3月16日

12月15日

12月に植え付けたビオラが、今はこんなに花盛りに。
花の間から見えている直線の葉っぱは、ビオラの下に植え付けた水仙。
これから水仙が咲き出して、その後は更に下に植えてあるチューリップが伸びてきて乱れ咲きになっていく。
寒さの中で球根や草花を植えるのは面倒に思う時もあるけど、春になって一斉に咲き出す花々の姿を思うと、がんばって植えられる。
さて、これから撮影にいってきます!

僕のトレーナー。

Jカトラー(宇宙人みたい…)

ビクトー・ベウフォート

昨夜、飲んで家に遅く帰って来たら、ジムのトレーナーKiからメールが入っていた。
『Tさんに、ますますやる気になってもらいたいから、かっこいい写真を送ります!また、月曜日に!』
添えられていた写真は、Kiが憧れている格闘家とボディビルダーの写真で、彼らの話をする時にKiはいつも、うっとりしたような目をしながら、
「ベウフォートの肩と僧帽筋がめちゃくちゃかっこいいんですよ…」
「黒人ばかりのビルダーたちの中に、Jカトラーは白人で一人で挑んでいるんです…もう、ちょっと人間じゃないみたいなんですけど…」
Kiは、元レスリングの日本チャンピオンだというのを、僕は本人からではなく、周りから聞かされた。恥ずかしがり屋で大人しく寡黙なKiの、どこに闘志が秘められているのかわからないけれども、かっこいいという意識は、完全に男性の肉体に向けられている。
僕のジムには、格闘家のAさんもいるのだけど、いつも惚れ惚れするような身体で、もくもくとトレーニングしている様は、すべての男の視線さえ釘付けにするようなかっこよさだ。
当然、KiもAさんのことは見ていて、「足が長くて、大胸筋や肩や背中の筋肉が半端ないですねー」などと言っている。本当に、オケツとかプリッと上がっていて美しいのだ。
Kiは、ストレートなのか、ゲイなのか、さすがに僕も今となってはわかりかねている。
なんとか僕に、もっとかっこいい身体になってもらいたいと言って、真剣に僕の身体を触りながら、トレーニングをしてくれるし様々なアドバイスをしてくる。
なんか、変ですよね…僕たち…

グロリアの青春

58歳のグロリアは、12年前に離婚をして、今は自立してきちんと仕事をこなしながら子どもたちにたまに会ったり、独身の人々が集まるパーティーに時々顔を出したりしている。そんなある日、パーティーでロドルフォという男性と出会い、ふたりはつきあうことになる…
ある年齢にさしかかり、『自分の人生はこんなものか…』と半ば諦めた気持ちになったり、『いや、いや、私の人生、こんなものじやないわ、まだまだこれからよ!』ともう一度、なんとか人生にしがみつこうとする女性の生き様を、とてもうまく映画にしていると思う。
もしかしたらこの映画は、若い人には、ちょっと微妙に気持ち悪い映画に映るかもしれない。それは、いい年をしたおばさんとおじさんが、生々しく性を求めたり、自分の人生をもがきながら模索しているさまを見せつけられるから…
それでも年をとり、40歳を越えてくるとしみじみとわかるはずだ。
いつまでも大人になどなれない自分…
時々感じる言いようのない寂寥感と孤独感…
俳優たちの素晴らしい演技が、晩年にさしかかる世代の見事なリアリティを表現している。
チリでも、こんなに素晴らしい映画が作られているんですね。
★グロリアの青春http://gloria-movie.com/

コーヒーをめぐる冒険

主人公は、朝、彼女のコーヒーを飲まずに彼女の家を後にする。その後の彼のほぼ1日を描いているのだけど、先行きの見えない展開に思わず引き込まれてしまった。
主人公が出会う偶然のハプニング、様々な人々、街の風景・・・その中に有名な映画へのオマージュなのか、様々な映画が引用されている。主人公は真剣であるけれども、世界はどこかシニカルでありコミカルにも映る。そして、様々な出会いには、きちんと意味があることが見終わった後にしみじみとわかるのだ。
白黒の光の陰影だけで表現される世界は、映画の奥行きや想像力をもう一度僕たちに教えてくれる。
野心があり夢想家で、でもいったい何をしたらよいのかわからない大人になりきれない青年特有の生き様を、若手の監督が見事に表現した映画だ。
★コーヒーをめぐる冒険http://www.cetera.co.jp/coffee/