セッションズ

今日は家で黒豆を煮ていた。
僕の家にはテレビが無いので、Kはやることもなく大型犬のようにソファでのんびりしていたのだけど、「黒豆って何時間くらい煮るの?」の質問に、僕は、「5時間味を含ませた後、8時間くらい煮るんだよ」の言葉に唖然とするので、大型犬を引き連れて新宿へ散歩に出かけた。
ずっと観ようと思っていた映画、『セッションズ』を観た。
3歳の時にポリオを患い、ずっと身体が麻痺したまま、人工的な肺の機能を持つ金属のカプセルの中で、人生のほとんどを過ごさなければならない男の話。
顔以外、身体の筋肉を動かすことが出来ない主人公が、ほとんど諦めていたセックスに興味を抱き、なんとか一人の大人の男としての実感を味わいたいと願う。
実話に基づいた身体が麻痺している男性の話は、単純に「かわいそう…」などと言っていられない現実があり、ひとりの人間としての尊厳を感じさせる生き方に、次第に引き込まれて行った。
こういう映画を見ることによって、自分とは違う境遇の人を想像したり、考えさせられたりする。映画というものが改めて奥深く幅広いものだと思わずにいられない。
ヘレン・ハントはこの映画で、全裸になり渾身の演技でアカデミー賞にノミネートされた。
★セッションズ http://eiga.com/movie/79140/

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