ローズマリー

朝起きたら、ほとんど毎日ベランダに出てみる。たとえ雨の日でも…
パッと見て、わからないようなことでも、小さな変化や驚きを見つけることは、実は毎日を少し明るい気持ちにしてくれたり、宇宙の力を感じさせてくれるからだ。
今日は、家のローズマリー・モーツァルトブルーが咲き出しているのを発見した。僕の家には、このモーツァルトブルーと、トスカーナブルーがあるのだけど、このモーツァルトブルーは、ローズマリーの中でも最も濃い青色の花を持ち、枝は半匍匐性だ。
写真では青く見えないのだけど、実物は綺麗な濃い青色をしていて、イタリアの乾燥した山の懸崖に咲く真っ青な花々は、地中海の青い海の雫を散らしたように見えるに違いない。
ローズマリーは、ラム肉や豚肉にもとても合うし、疲れて家に帰った時にベランダに出てその葉っぱを揉むと、その清冽で慈悲深いような香りに癒される思いがする。
昔の恋人とよく行ったイタリアには、なんとなく行くことをためらっていたのだけど、そろそろあの青い海と、懸崖に勢いよく生い茂るローズマリーを見に行きたいと思っている。
飛行機がローマに降りる時はいつも、地中海独特の真っ青な海の色が眼下に拡がる。
これほど心が踊る目的地は、僕にとってイタリア以外にないと確信する瞬間だ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です