夏のベランダ。

レモンバーベナの花

今週は、梅雨空のような毎日が続いている。
火曜日に、隣のおばあさんが朝から洗濯をしていたので、つられて僕も洗濯をしたら、ゲリラ豪雨にやられてしまった(きっとおばあさんは、すぐに洗濯物を入れたのだろう)。
夏の僕のベランダは、返り咲きをしているバラが少しと、1年中咲いてくれる真っ赤なゼラニウムがあるだけで、他にほとんど花らしい花はない。どちらかというと、伸びてゆく様々な植物の美しい緑の葉を、眺めているのが好きだ。
対になったトピアリーの月桂樹は、勢いを増し美しいグリーンの新芽を伸ばしている。この時期の月桂樹の深いグリーンを眺めていると、太古の昔からギリシアやイタリアにおいて、勝利の冠にされて来たのは、この再生力や力強い美しい緑の色のためなのかと考えたりする。
ローズマリー、モーツアルトブルーも、暑さのせいか勢いを増している。洗濯をする時に身体に触れると、なんともいえない清々しい匂いが立ち上がる。冬に咲く花は、ローズマリーの種類の中でも最も美しい深い青色をたたえる。
ツルバラたちも、シュートとも呼ばれる長い新芽をぐんぐん延ばしてゆく。そのシュートを水平に固定すると、小さな枝がどんどん上向きに顔を出し伸びてゆく。ここに来年の美しいバラの花々が咲き誇ることを想像させてくれる。
所々に植えた朝顔たちは、毎日驚くほどつるを延ばしてゆく。毎朝起きて、それぞれを僕の狙い通りの方向に行くように、枝に沿わせるのが日課だ。西洋朝顔がほとんどなので、咲き出すのは遅く、夏の終わりを感じ始めた頃だろうか。
夏の時期の、ほぼ毎日の水やりは、園芸家にとっては一番きつい作業かもしれない。それぞれの植物に適度に水をやり、手入れをする頃には汗だくになっている。
先日このブログにもあげた、レモンバーベナの花が咲き始めたので、いけてみた。葉や枝に触れるだけで、なんともいえないレモンの涼やかな香りが広がるこの植物は、絶対に手放したくないと思う。
ここにこの匂いを添付して、みなさんにお届け出来たらと思うのだけど・・・。
こんな小さなベランダでも、毎朝こうして眺めているだけで、どれだけ癒され、生きてゆく力を与えてもらっているだろうか。

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