もうひとつの世界

2010年に観た160本くらいの映画の中で、最も好きだった映画が明日から公開される。イタリア映画祭で上映されたジュゼッペ・ピッチョーニ監督『もうひとつの世界』。
修道女のカテリーナと、クリーニング店を経営しているエルネストという二人が、偶然知り合い、それぞれの世界が少しずつ変わってゆくという話。
本当に地味な作品だけど、この作品を観ただけで、イタリア映画がいかに才能あふれる布陣で映画作りが行われているかが分かると思う。
イタリアの至宝マルゲリータ・ブイ(生きている女優の中で、ジーナ・ローランズに次いで僕が好きな女優)と、シルヴィオ・オルランドという名優が主演をつとめている。
両俳優の卓越した演技力と、繊細な演出によって丁寧に作り上げられたこの作品は、見終わった後に、いつまでも心に残る宝もののような映画だ。
人間の不完全さを描きながら、いくつになっても人間は変わることができるのだと思わせてくれる。
同時に公開される他の作品、『ハートの問題』は、観た後にさわやかな感動に浸れる。『最後のキス』はまだ観ていないので、観に行くつもりです。
★VIVA!イタリアhttp://www.vivaitaly-cinema.com/

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